スペシャルインタビュー
インタビュー 第6回 小日向しえさん vol.1
Date:2013.04.23
アニメを観てから「ペネロペ」のファンという小日向さんはふたりの男の子のママ。アニメのエピソードが自身の子育てとリンクするところがあったそうです。
「お父さんと自転車の練習に行く話がとても好きです。そのエピソードを観たときに、お兄ちゃんが補助輪をとって練習していたので、我が家と同じだな~と思いました。
もともとお兄ちゃんがキャラクター好きで。でも、あまりかわいくないキャラクターのグッズが増えていくのは嫌だなと思っていて(笑)。家の中で出しっぱなしになっていても、かわいいからまぁいっか~って思えるおもちゃがよかったんです。その点、ペネロペはかわいいし、グッズがおしゃれですよね。渋谷を歩いていたときに、偶然ポップアップストアの前を通ったことがあって。そのときにお兄ちゃんが『ペネだ!』と言ったことを覚えています。はじめは、ペネロペと呼べなくて『ペロロペ』と言っていたんですよ。
ペネロペのアニメや絵本には、リアリティがあるエピソードが多いのがいいですね。ひとりで寝る練習や自分で服を着る練習をさせたいときに、『ほら、ペネもひとりで寝てるよ~』って言うと、今まで寝かしつけていたのがひとりで寝るようになったり。好きなキャラクターが頑張っているから、自分も頑張ろうって。そんなふうに一緒に頑張れるキャラクターがあるというのは、子育ての助けになりますよね」
新作の絵本『ペネロペ おねえちゃんになる』では、ペネロペがお姉ちゃんになります。第2子が誕生するときは、お兄ちゃんにどのように伝えていたのでしょうか!?
「お兄ちゃんになるということは言わず、家族が増えるっていうことを伝えていました。お兄ちゃんになることがプレッシャーになると嫌だなと思ったので、ちびっ子が来るよって。今まで家族の中で一番小さかったのはあなただから、あなたのことをみんなで助けてきたけど、これからもっと小さい人が増えるから、助ける側に回ってほしいと思うことが増えるかもっていうような話はしました。
お兄ちゃんだからこうゆうことができなきゃダメだよとかは言わないようにしたり、お兄ちゃんとも呼ばずに、今までどおり名前で読んだりしていたら、自ら『お兄ちゃんなんだから!』って言うようになって......やっとこの日がきたか~と思って嬉しかったですね」
実は、お兄ちゃんも出産に立ち会ったのだとか!?
「そうなんです! 立ち合わせる予定はなかったのですが、ひょんなことから立ち会うことになって......『大丈夫なの!?』とか、いろいろ言っていましたが、『大丈夫だから。頑張って産むから』みたいな会話をしていましたね。私もふたり目だったので、わりと冷静に対処できていたかもしれません。小さい子どもが壮絶な出産シーンを目の当たりにするのは大丈夫なのかなと思ったのですが、弟が誕生した瞬間に、自分より小さい人ができたということを、お兄ちゃん自身もなんとなく実感したみたいです。
ふたりの子育ては想像以上に大変でしたね。次男が誕生して1年間ぐらいは記憶がないぐらい。息子ふたりなんで、けっこうケガをすることも多くて。特にお兄ちゃんがきっかけになって、弟がケガをすることが多かったんですよ。よかれと思ってだっこしていたつもりが落としちゃって鼻血が出たり。そういったことが起こるたびに、血が出る=不吉なことという認識が芽生えたみたいで、自分の失敗を乗り越えるごとに強くなっていると感じますね。お兄ちゃんの責任感が身についていったように思います」
そんなお兄ちゃんは小学3年生に。そして、第2子も幼稚園に通い出し、少しずつ仕事を再開しはじめた小日向さん。次回は、仕事のスタイルをクローズアップします。
1979年10月8日生まれ。東京都出身。ファッション雑誌でモデルデビュー後、ミュージシャン、女優など幅広い分野で活躍。プライベートではバラエティ番組で共演したことをきっかけに出会った、お笑いコンビ・ココリコの田中直樹さんと2003年に結婚。現在は8歳と5歳の男の子のママ。
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撮影/田中秀典