ママパパライフ
「フランス流のイクメン!」Vol.1
Date:2012.07.17
仕事に育児に奮闘するママとパパに向けて発信するコラム「ママパパLIFE」。今回は、日本でよく聞かれるようになったフレーズ"イクメン"についてお話します。
育児に積極的に参加し、育児を楽しむ男性=イクメン。流行語大賞の候補になるほど、日本でもよく聞くようになりました。4児の父であるつるの剛士さんが「育児休暇をとります」と、休業したときは話題になりましたよね。
でも、つるのさんのように"育休"をとる男性は少ないのが現状。会社での評価が悪くなると思う人もいたりして、制度はあるのに快く承認してくれない会社もあったり、さまざまな事情があります。
では、フランスのパパはどのように育児に参加しているのでしょうか。今回は、フランスのイクメン事情にスポットを当てます。
フランスの労働時間は週35時間。つまり1日7時間労働。雇用に関しての税金や福利厚生など、会社負担額が日本より多いので、あまり残業することはないそうです。そのぶん家族と過ごせる時間が増えるため、育児や家事をママと分担して行うのが一般的。特に若い家庭ほどその傾向が強く、『家事のできない男性は捨てられる』などと笑いのタネになるほど。といっても、フランスは法的な手続きをして結婚しているカップルもあれば、手続きを行わないで生活を共にする事実婚など、夫婦の形もさまざま。夫婦という形にこだわらず、それぞれが自立したなかで育児も家事もカジュアルに楽しんでいるのが印象的です。
そして、フランスでは2000年ごろからベビーブーム。結婚はしなくても、子どもをもうけるカップルが多いのです。その背景には、充実した育児環境があります。
母親には1~3年の育児休暇が認められています。父親にも出産休暇という制度があり、生後4ヶ月以内であれば2週間の有給がもらえるのです。また、子どもの養育費の多くを国が負担してくれるため、子どもを産みやすい&育てやすい環境が用意されています。
それらの制度を有効活用している夫婦が多く、なかでもパリのパパは育児に積極的です。
パリの始業時間は通常9時とわりと早い時間から仕事がはじまるのですが、出勤前に幼稚園や託児所に子どもを送り届けているパパが大勢いるのです。朝のメトロ車内には、子ども連れのパパたちがたくさん見受けられます。パリに住むママたちは、バリバリ仕事をしながら子育てをしているので、一度も送り迎えをしたことがないママもいるほど。家庭内のパワーバランスによっては、子どもと過ごす時間がママよりも多いパパがいることも珍しくありません。